窓やサッシの悩み別!リフォームのポイントと費用を徹底解説
窓やサッシは部屋の防犯性や通気性をはじめとして、断熱性や遮音性、外からの光を効率的に取り込むなど、生活の上で多数の役割を果たしています。
そのため、交換やリフォームの場合にも選択肢の幅が大きく、かえってどういう基準で選んだら良いのか迷ってしまう人が多いようです。
そもそもどんな悩みがあって、窓の交換で何を解決したいのかによって工期や費用にまで違いが出てくるため、窓のリフォームを悩み別に分類し、詳しく解説します。
■窓がガタガタするなど、開閉のしにくさ
窓のリフォームの理由として一番多いのが、経年とともに窓がガタガタしたり、たてつけが悪くなって開閉がしにくくなったり、という悩みです。
窓の開閉に無駄に力が必要になると、手を挟みやすくなり、そもそも窓を開けること自体が億劫になってなかなか換気しなくなってしまうなど、生活そのものに影響してきます。
このような悩みの場合、窓そのものよりもサッシに原因がある場合も。サッシだけの交換で済む場合には、素材にもよりますが、5万円もあれば新しいサッシを取り付けることが可能です。
しかし、サッシに隙間ができていて隙間を埋めなければならない場合には、外壁からなおさなければならないことがあり、その場合は50万円ほどかかってしまうケースもあります。
■結露や断熱などの悩み
日本は湿気が多い風土でもあり、気温が高い時期には特に空気が湿気を帯びている傾向があります。暖かい湿った空気が冷たいものに触れると、水滴となって壁や窓に付着します。
つまり、室内に湿気があり、かつ朝晩のように室外が急に冷え込むことで、窓に結露とよばれる水滴が発生します。
結露はそのままにしておくとカビなどの原因になるため、窓の端やサッシ部分がカビが生えてしまいます。
掃除が大変になるだけでなく、カビはきちんと対処しないとアレルギーなどの体調不良にもつながりかねないので注意が必要です。
また、採光のために天井部分や日中日が射す方角に窓がある造りの家がありますが、かえって室内の温度を極端に高くしてしまう原因になっている場合が少なくありません。
このように、結露や温度の悩みは、窓自体を断熱窓に交換することで解決できることが多々あります。
窓自体を交換する場合の方法には、既存の窓を使用したまま、サッシの上に新しいサッシをかぶせるカバー工法という方法と、サッシや窓枠ごと新しいものに交換するはつり工法という2種類の方法があります。
アルミ製のサッシよりも樹脂製のサッシのほうが断熱性が高く、結露が起こりにくい特徴があります。
そのため、はつり工法でサッシと窓を交換する方が機能面では優れているのですが、周辺の外壁を壊して工事をするため、リフォーム費用が高くなってしまいます。
価格を抑えたい場合だけでなく、たとえば分譲マンションなどの場合には、サッシごと取り外してしまうことができないため、カバー工法でアルミサッシのカバーを取り付けることになりますが、サッシ部分の面積が大きくなるため、サッシ部分に結露が出てしまうことがあるのが難点です。
カバー工法での費用相場は約8万円から15万円、はつり工法での費用相場は約20万円から30万円程度です。
■防音のために窓を変えたい
マンションやアパートといった集合住宅の場合には、壁自体が薄く音が響きやすいことがあります。しかし、一戸建ての場合には音漏れのほとんどが実は窓付近から起きています。
室内の音が外に漏れてしまうことだけでなく、車や電車などの外の騒音が室内に入ってきてうるさい、というのも窓の遮音性で解決できる問題です。
遮音性を高くするためには、窓やサッシを二重構造に増設することがおすすめです。既存の窓をそのままに、内側に窓を一枚増やすため、機密性が高くなります。
音の遮断性だけでなく、断熱性があがり、内窓によって室内と室外の気温差が緩和されて結露の軽減につながることもあります。
もちろんセキュリティの面でも、一枚の窓より二重窓のほうが防犯性が高くなります。しかし、二重窓は面倒なので一枚の窓のまま遮音性のみを高めたい場合には、防音性の高いガラスを使用した窓に交換する、という方法もあります。
二重サッシにリフォームする場合には約15万円から30万円程度かかりますが、窓ガラスだけの交換であれば15万円程度でおさまるということも覚えておきましょう。
■窓選びは機能性の考慮を忘れずに
窓のリフォームの際には、デザインや価格だけでなく、上記を参考に機能性をしっかり考慮して選ぶようにしてください。
また、マンションなどの集合住宅の場合には、窓というのは実は共有部分に該当します。そのためどんなことに悩んでいるか、というのを含めて、リフォーム前に必ず管理組合に相談してください。
リフォームの許可が降りなかった場合には、まずは市販の断熱シートや遮音シート、結露対策用シートを貼ることで解決できることもあるので、試してみてください。