外壁・屋根塗装時の色の選び方
長年住み慣れた我が家の外壁や屋根を塗り替えたいと思われている方もいらっしゃることでしょう。ただ、何色にしようか迷ってしまって、なかなか決まらないことも多いのではないでしょうか。「色見本はどの色も良く見えてしまい選べない」、「家族の中で意見が分かれてしまって決まらない」などの理由で、全く塗装の予定が立たないというケースもあるかもしれません。こちらでは、外壁や屋根を塗装する際の色の選び方についてご説明します。
ベージュやホワイトが一番無難
外壁や屋根塗装で一番無難とされている色は、ベージュやホワイトです。山の中の一軒家ならともかく、周囲に家が立ち並んでいる場合、あまり奇抜な色ですと目立ち過ぎてしまいます。その結果、ご近所づきあいに支障が出てしまう恐れがあります。また、塗装時は「この色がいい!」と思って奇抜な色を選んでも、何年か経つうちに飽きてしまうことも考えられます。塗装は頻繁に行うものではありませんし、お金もかかりますから、やはり無難な周囲と溶け合う色が好まれているようです。その点、ベージュやホワイトなら問題がありません。お庭でガーデニングを楽しまれているお宅も、ベージュやホワイトはグリーンに良く合います。ガーデニングではカラフルな花も多いですから、その点でも花の色を生かすベージュやホワイトが無難と言えるでしょう。白は汚れやすいと思いがちですが、今では汚れにくいホワイトの塗装が主流になっています。
暖色系は濃さに注意すべき
「面積効果」という言葉をご存知でしょうか?面積効果とは、同じ色であっても面積が広い方が、色が明るく派手に見えるというものです。色見本で見た時は非常に気に入った色だったのに、いざ塗装してみたら全く違った印象になってしまったというのは、この面積効果の仕業と言えます。特に暖色系の場合は、塗装範囲が広ければ広いほど明度や彩度が上がってしまうため、派手な色に見えてしまう可能性があります。また、パソコンを使って塗装イメージをシミュレーションする際も、パソコンによって色味が違ってしまうため、あくまで参考程度に留めておかれる方が良いでしょう。暖色系は塗装の人気色ですが、面積効果を念頭に置いて、濃いめの色を選ぶことをお勧めします。また、希望している色を使った実際の塗装例の写真などがあれば、ぜひ見せていただくと良いでしょう。
明度の低い色が吉
明度とは、文字通り明るさの度合いのことです。明度が上がれば明るく感じますし、明度が下がれば暗く感じます。そして、明るく感じる色は白っぽい色、暗く感じる色は黒っぽい色ということも出来ます。外壁や屋根塗装の際は、明度の低い色を選ぶことをお勧めします。明度が高い色は明るく若々しいイメージになりますが、家と同じように私たちも年を重ねていきますから、あまり明度の高い色だと、気分が落ち着かなくなってしまうこともあります。明度の低い色は重厚感が出ますし、家全体が落ち着いて見えます。特に、太陽光が当たるとどんな色でも膨張して見えますので、明度の高い色は派手で目立つイメージを持たれやすくなります。ですから、明度の低い色のほうが、落ち着いて見えますし、周囲に溶け込みやすいと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?外壁や屋根の塗装の色は、もちろんお好みで選んでいただいて構いません。しかし、ご自身の好みだけで選んでしまうのは少し危険です。例えば「目がチカチカするような蛍光色が好き」という方も、蛍光色はバッグや洋服など、飽きたらすぐに買い替えられるものだけにしておいた方が良いと思います。また、色見本やパソコンのシミュレーションにだけに頼るのではなく、ご自身の目で実際の施工例や写真を見て判断されることをお勧めします。外壁や屋根を塗装することで、年数が経った家も新築のように生まれ変わることができます。後悔しないように、外壁や屋根塗装の色はじっくり時間をかけて選びたいものです。