これさえ読めば失敗しないマンションリフォームの基礎知識

建築やリフォームに関することは、調べれば調べるほど、素人にはわかりにくいことばかり。しかし、身の回りのものを買うのと違って、高額な費用がかかるものなので失敗したくはありません。

リフォーム後に、ここも直しておくべきだった、使った金額が相場を大きく上回っていた、など、大きく後悔してしまうことにもなりかねません。

今回は、特にマンションのリフォームに焦点を当てて、費用などの基本的な情報から、改修事例までをご紹介します。マンションのリフォームを考えている方は、是非参考にしてください。

■マンションのリフォーム費用の相場

マンションのリフォームの費用相場は、どの程度のリフォームを行うのかによって大きく変わります。よくあるリフォーム箇所といえば、キッチンやトイレ、浴室などの水回りです。

トレイや浴室の場合には、フローリングのみの張り替えなど、さらに規模が分かれます。キッチンは10万円前後、浴室は30万円前後、トイレは約50万円ほどで一般的なリフォームが可能です。

ただし、ユニットバスではなかったものをユニットバスに変更するなど、大掛かりなリフォームを予定している場合はこの限りではありません。キッチン、浴室、トイレ、ともに現状のシステムを大きく変更しない場合の想定です。

その他、リビングやダイニングは50万円から100万円、和室や洋室なら約50万円前後がリフォームの相場です。また、近年ではバリアフリー対応へのリフォームが人気を呼んでいます。

手すりの設置は1メートルあたり最低1万円程度から対応可能です。廊下や階段など場所にもよりますが、手すりを設置することで廊下や階段の幅が狭くなってしまうので、あらかじめ必要箇所を検討することから始めましょう。

新築マンションの購入も良いですが、中古マンションを購入して住みやすくリフォームする方が費用が安くおさえられることがあります。

具体的に、中古マンションでの改修事例をいくつかご紹介します。

和室タイプの部屋は畳やふすまなどの手入れの必要があり、洋風家具を合わせにくいことなどで敬遠されがちですが、和室は収納が広いことも多く、決して使い勝手は悪くありません。

和室をフローリングに変更し、壁紙を洋風に変更することで、和モダンな部屋を作ることができます。壁紙とフローリングのリフォームで約50万円程度かかります。

キッチン周りのリフォームは、どの程度のリフォームをするかにより費用相場に幅があります。中古マンションの場合、古いタイプのキッチンからシステムキッチンへのリフォームが人気です。

費用相場は約50万円程度です。キッチンのリフォームは、規模や間取りの変更の有無のほか、どのグレードのキッチンを使用するかによっても費用が変わります。

トイレのリフォームも、キッチン同様にトイレのグレードやリフォームの規模によって費用が変わります。

便座のみを新しくする場合には20万円程度におさまりますが、タンクレストイレへの変更や、新しい機能を備えたトイレにトイレごと変更した場合には30万円から50万円ほどかかります。

さらに、和式トイレから洋式トイレにリフォームする場合には10万円ほど費用がかさむものと考えておきましょう。長期的に住むことを考えるのであれば、トイレにも手すりなどを設置してバリアフリー化しておくと安心です。

手すりのみの設置であれば、一般的には10万円以内でおさまります。トイレは劣化によって便座やタンクにひび割れなどが起きることがあり、水漏れや衛生面を考慮すると10年に一度のリフォームがオススメです。

中古マンションを購入して、ライフスタイルに合わせて間取りなどを変更する場合には、お大掛かりなリフォームが必要になります。

フローリングやクロスの張り替え、間取りの変更、キッチンのリフォームなどがある場合には、広さにもよりますが1000万円程度かかります。二部屋を一部屋にしたいなど、小規模であれば500万円程度でおさえることも可能です。

マンションには共有部分と専有部分があり、一軒家に比べて改修できる箇所に制限があるのが一般的です。また、マンションの規約によって水回りや浴室はリフォームできない規定がある場合も。

万が一のトラブルをさけるためにも、マンションのリフォームの際には管理会社に相談をして、希望通りのリフォームが可能かどうか確認しておくことを忘れないでください。

また、リフォームの規模によって費用だけでなく施工日数などにもバラつきがあるので、リフォーム中にどの期間、どの部分が使用できなくなるかも考えておきたいところです。

リフォーム費用や期間は施工会社によって異なるため、いくつかのリフォーム会社で相談し、その際にはリフォーム期間中の過ごし方についても合わせて相談するようにしてください。