断熱の考え方にも、「北欧風/ノルディックモダン」を取り入れてみる。
こんにちは。RESUMの竹之内です。
今やすっかりインテリアの定番となった、北欧風/ノルディックモダンというスタイル。
リノベーションだけではなく、家具や壁紙、カーテンなど、インテリアの細部に取り入れる方が、RESUMのお客様にも本当に多くいらっしゃいます。北欧も日本も、木や森を大切にする文化。どこか共感できるところがあるのですよね。

リリカラ V-ウォール p.42
https://www.lilycolor.co.jp/interior/images_catalog/dc/24vw/index.html#page44
北欧のデザインは軽やかな柄や色合いが多く、明るい雰囲気。住まいの外観もインテリアも、私たちの心をくすぐるようなデザインのものが多いですね。
北欧は冬が長く、寒さが厳しい場所。冬は日照時間が短い白夜。家の中で心を明るくし、快適に過ごせる工夫が、今の北欧風と言われるデザインにつながっています。冬は雪と闇に閉ざされるので、光を取り入れるためにカーテンはつけないか、白など淡い色で薄手のものをつける住まいが多いそうです。日本では冬になればカーテンなどは厚く重厚なものに、夏は薄く軽いものに・・・と、季節ごと楽しむ方も多いですので、真冬に薄いカーテンだけだと寒いのでは?と思ってしまいますが、ここに日本の住まいと北欧の住まいの決定的な違いがあります。
北欧の住まいの最大の特徴は、断熱性能の高さ。
北欧では真冬の外気温がマイナス20度くらいまで下がるので、寒さが命に直結します。例えばスウェーデンでは1970年代のオイルショックの時、国が住宅断熱性能の基準を決めました。冬の寒さ対策のため、壁の厚さが30センチを超える家も珍しくないそうです。窓は採光性を高めて大きめですが、二重三重の分厚いガラスで、フレームは冷たいアルミサッシではなく木製や熱伝導率の低いものが使われています。高い断熱性能のおかげで、長い冬でも家の中は半袖で過ごせるような快適な環境が得られるのです。
主に北海道以外の日本の住まいでは、昔から夏の過ごしやすさを考えて、風通しや湿気をためない換気性を重視して作られてきました。気候や文化の違いもありますので、全て真似すればよい!というものではありませんが、家の中の寒暖差による冬のヒートショックや、家の中の寒さを我慢して過ごすのは仕方ないという感覚は、健康のためにも見直した方がよさそうです。
お風呂や洗面、トイレに窓があり、寒いな・・・と感じたことがあるお住まいでしたら、具体的なリフォームの前にまず実験的に、一枚の発泡スチロールを窓にすっぽりとはめてみましょう。簡易的ですが、断熱の効果を感じていただけると思います。

住まいの中の過ごしやすさは、私たちの健康寿命にも直結します。
そして、冬の寒さに強い家は、夏の暑さも家に取り込まないと言われます。
気候変動が激しい今、家族が長く快適に過ごすため、そして北欧の暮らしのようにインテリアを楽しむために、この冬は断熱について考えてみませんか?